文字と数字が混在したドメイン「520hb.com」が50万円以上で取引された理由

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

文字と数字が混在したドメイン「520hb.com」が50万円以上で取引された理由をご存知ですか?

 

2019年11月11日、「520hb.com」は、ドメインレジストラのGoDaddy社で5,600ドル(約61万円※)
で取引されました。購入者情報は明らかにされていませんが、おそらく中国人のバイヤーが購入
したと推測できます。と言うのも、”520hb”は中国語で意味があるからです。

 

「520」は中国語の発音記号(ピンイン)で、“wu er ling”となり、「我爱你 = I Love You」のピン
イン“wo ai ni”と発音もイントネーションも似ています。
そのため「520=愛してる」という意味が含まれているそうです。

 

「hb」は、ピンインの言葉“Hong Bao(红包= Red Packet)”の頭字語。「红包」とは、春節の時
に年配者が子供にあげる「お年玉」の事です。現在では「お年玉」のほかに、「ご祝儀」や
「ボーナス」、「お小遣い」という意味も含まれています。

 

すべてを合わせると、520hbは「5月20日中国の非公式バレンタインデー」を表しているのです。
中国ではこの日、WeChat等のSNSを使って红包(お小遣い)として最大520元までを愛する人に
送り、「I Love You」と愛を告白する習慣があります。日本と違い、男性から女性に告白します。
イベントに便乗して、レストランやカフェでバレンタインメニューや告白セットが販売されたり、
ネット通販から実店舗まで大幅な割引セールも開催されるのは、日本ととても良く似ていますね。

 

検索エンジンのSEO効果も高く、中国の消費者も覚えやすいことから価値のあるドメインとみな
された「520hb.com」。現在はアダルトコンテンツとして運用されてます。(2023年9月28日現在)

 

※2019年11月の平均為替レートで換算。

 

参考
Why this weird domain sold for so much money

 

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